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金型鋳造とは?:鋳造加工の基礎知識6

鋳造加工の基礎知識

更新日:2018年1月19日(初回投稿)
著者:ものつくり大学 技能工芸学部 製造学科 教授 西 直美

前回は、砂型を紹介しました。今回は、金型を取り上げます。金型鋳造は、溶湯を鋳込む際の加圧方法で分類されます。代表的な3つの金型鋳造について、金型の形状や特徴、使用方法を解説します。

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1. 金型鋳造とは

金型鋳造は、金属を材料とした型(金型)で行う鋳造加工法です。砂型は鋳物を取り出す際に壊す必要があるのに対し、金型は数千~数万回の繰り返し使用が可能です。砂型と比較した金型のメリット・デメリットは以下のとおりです。

金型のメリット

・寸法精度に優れる
・冷却速度が速い
・鋳物が緻密で機械的性質に優れる
・大量生産に適している

金型のデメリット

・初期投資(型費用)が高い
・試作期間が長い
・複雑で大型な鋳物製作に不向き

代表的な金型に、重力金型鋳造用金型、低圧鋳造用金型、ダイカスト用金型があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

2. 重力金型鋳造用金型

重力金型鋳造で用いる一般的な金型は、左右あるいは上下に分割可能な2枚の金型で構成されています(図1)。ただし、複雑な製品形状では、複数に分割可能な金型や、引抜中子などが使用される場合があります。また、中空部など、金型では抜けないアンダーカット部分(凸形状や凹形状の部分)を形成するために、砂中子やシェル中子などを使用します。

図1:重力金型鋳造用金型の構成例

図1:重力金型鋳造用金型の構成例(引用:西直美、平塚貞人、トコトンやさしい鋳造の本、日刊工業新聞社、2015年、P.99)

重力金型鋳造用金型は、溶湯を注入する湯口(ゆぐち)、製品を金型から押し出すための押出ピンや、押出棒、押出板、押出板を戻すリターンピンなどで構成されています。製品部に溶湯を導く湯道(ゆみち)、製品部に溶湯が流入する堰(せき)、製品部の凝固時の凝固収縮分を補うための押湯(おしゆ)などのパーツもあります。

アルミニウム合金の鋳造温度は700~750℃で、金型の温度は約300℃になります。そのため、金型には耐熱性と耐久性が要求されます。キャビティ(金属を直接流し込む空洞部)には、焼入れ・焼戻しを施した熱間金型用の合金工具鋼(SKD5、SKD6、SKD61など)を使用します。金型寿命を向上させるために、窒化処理や浸硫処理を行うこともあります。キャビティ以外の部分には、炭素鋼が用いられます。

重力鋳造の縮み代(凝固時に収縮する割合)は6/1,000~8/1,000です。金型キャビティ面には塗型剤(熱保護、鋳肌改善、焼付防止などの目的で鋳型表面に塗る塗料)を塗布します。塗型代は0.2~0.3mmです。また、仕上げ代(完成品の寸法より大きめに取る部分)は約1.5mm、抜勾配は2度とするのが一般的です。重力金型鋳造では、溶湯に作用する力は重力だけなので、キャビティ内の空気が充填を妨げることがあります。そこで、金型の分割面には0.2~0.5mmのガス抜き溝や、袋状の部分にガス抜きプラグを設けます。また、肉厚部を冷却するために、圧縮空気やミストで局部的に冷却することがあります。

3. 低圧鋳造用金型

低圧鋳造用金型は、上下に開く2枚の金型(縦割り型)で構成されています(図2)。横方向に開く横割り型や、上下方向と横方向に型が開く縦横混合型もあります。自動車のシリンダヘッドなど、製品内に中空部を形成する場合は、シェル中子を使用します。

図2:低圧鋳造用金型の構成例

図2:低圧鋳造用金型の構成例(引用:西直美、平塚貞人、トコトンやさしい鋳造の本、日刊工業新聞社、2015年、P.101)

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

4. ダイカスト用金型

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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