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受変電設備の基礎知識:電気設備の基礎知識2

電気設備の基礎知識

更新日:2020年11月13日(初回投稿)
著者:東海大学 工学部 電気電子工学科 元教授(現非常勤講師) 森本 雅之

前回は、電気設備とは何か、その種類や関わる法令、資格などを説明しました。今回は、構内電気設備の1つである受変電設備について解説します。受変電設備は、構内で受電、変電、配電を行う設備です。発電所で作られた電気は、さまざまな規模の受変電設備を通り、電圧を下げながら家庭やビル、工場などに休むことなく届けられています。その他、受変電設備は、事故などが起きたときに回路を遮断して建物と電力系統を切り離し、設備を保護する役割があります。

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1. 受電と変圧

受変電設備は、電力会社から送られてくる高圧や特別高圧の電力を、低圧の電力に変換して分配します。電力はさまざまな形態(電圧、相数)に変換され、構内に送られます。電力会社から送られてくる電力には、それぞれ異なる電圧や方式があり、契約電力ごとに電圧が異なります(表1)。電力は電圧と電流の積で決まるため、電力が大きい場合、電圧を高くしないと電流が大きくなってしまい、太い電線で配線しなくてはなりません。

表1:契約電力と受電電圧

表1:契約電力と受電電圧

契約電力のイメージとして、低圧の50kW未満の電力というのは、一般の住宅やコンビニ程度の店舗であり、特別高圧の2,000kW以上というのは、床面積が数万m2(東京ドームクラス)の大規模な建物や施設になります。低圧には、さまざまな電気の種類があります。家庭で主として使う単相100Vの他に、IHヒータやエアコンなどは単相200Vを使用します。工場や事務所などでは、それに三相200Vが加わります。低圧で受電した場合、変電は行われないため、必要な電圧は全て電力会社が供給します。

電力会社の電気は、架空線、または地中から引き込みます。引き込んだ地点には開閉器(スイッチ)を設け、点検などで遮断できるようにしています。ここを受電点といいます。電圧を変更することを変圧といい、変圧器(トランス)を使います。変圧器にはコイルが2組巻かれており、コイルの巻数比で電圧が変更されます。変圧器を通しても電力は変わらないので、電圧を下げれば、それに応じて電流が増えます。変圧設備では、その施設の設備での必要に応じた電力に変換します。

図1:変圧器(トランス)

図1:変圧器(トランス)

受変電設備のもう1つの大きな役割は、設備の保護です。漏電など万一の事故時には、その状況により継電器(ある条件で信号を出すリレー)で遮断器(リレー式スイッチ)を作動させ、回路を切り離します。また、受変電設備では電圧、電流、力率などの計測も行っています。特に、力率は電力を有効に使うための重要な要因なので、それを改善するための進相コンデンサなどが設置されることもあります。

2. 配電

配電とは、発電所で発生した電力を負荷機器に適した電圧にして各家庭や工場へ分配することです。変圧された電気は、建物内に幹線で配電されます。配電はフロアごと、あるいは部屋ごとになるため、建物内には分電盤が設けられています(図2)。分電盤とはその名のとおり、幹線から送られてきた電気を分配するための装置です。動力分電盤と電灯分電盤とに分けて考えられることもあります。この呼び方は、送られる電気が低圧の場合、契約が単相の従量電灯と三相の動力契約に分かれていることからきています。

図2:住宅用分電盤

図2:住宅用分電盤(引用:森本雅之、交流のしくみ、講談社ブルーバックス、2016、P.97)

分電盤には、漏電遮断器、配線用遮断器などが備えられています。住宅用の分電盤では、遮断器として電流制限器(アンペアブレーカ)が取り付けられています。また、漏電遮断器や配線用遮断器は、多くの場合、単にブレーカと呼ばれています。事務所や工場などの分電盤は、より大規模なものになっているものの、その構成は住宅用と同じです。また、分電盤には電力量計などの計測器が取り付けられることもあります。

3. キュービクル

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4. 非常電源設備

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