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姿勢偏差の指示例と公差域の定義:幾何公差の基礎知識6

幾何公差の基礎知識

更新日:2018年11月30日(初回投稿)
著者:株式会社ラブノーツ 代表取締役 技術士(機械部門) 山田 学

今回は、姿勢偏差の指示例と公差域を解説します。姿勢偏差は、対象となる形体がデータムに関連して、平行や直角、任意の角度を持つ幾何学的に正しい姿勢を表す偏差(ずれ)の許容値内にあるかを規定するものです。姿勢偏差に分類される幾何特性には、平行度、直角度、傾斜度、線の輪郭度、面の輪郭度があります。本稿では、平行度、直角度、傾斜度の指示例と公差域を取り上げます。(線の輪郭度、面の輪郭度は、第5回を参照)

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1. 姿勢偏差の種類と特徴

姿勢偏差は、基準となるデータムを必ず参照し、その形体が指定したあるべき形状(カタチ)と角度(傾き)になっているかを要求する特性です。形状と傾きを満足すれば、位置までは規制されません。

姿勢偏差を形体の表面に指示したとき、特に指定しない限り、面全体が対象です。このとき、相手部材の形状が丸棒やナイフエッジ状の場合、設計意図を伝えるには母線で指示するべきです。しかし、形状偏差と違い、姿勢偏差には母線を指示する記号が存在しないため、LE(Line Element:線の要素)という記号を、公差記入枠の下部に記載します(図1)。

図1:平行度を線の要素で指示した例

図1:平行度を線の要素で指示した例

図1は、データムAに平行で、かつデータムBに直角な任意の位置にある線分が、0.1mm離れた平行2直線間にあればよいことを意味しています。この場合、2次データムであるデータムBは、平行度指示とは無関係に、その向きを直角方向であると見なします。

2. 平行度の指示例と公差域

平行度は、その中心線や表面が基準に対して、どれだけ平行から傾いているかを表す指標です。

・穴の中心線を基準にして、他の穴の中心線に平行度を指示する場合

図2は、中心線同士の平行度の指示例とその公差域です。それぞれの穴の寸法線の延長線上に、データムと幾何公差の指示線を当てます。指示線を当てた穴の中心線は、データム軸と平行な円筒内になければなりません。円筒の直径は公差記入枠で指定され、図2では0.1mmです。この場合、公差域となる穴とデータム穴の距離は、一般寸法(2点間距離)で管理するため、幾何公差としては平行度のみを確認します。

図2:中心線同士の平行度の指示例とその公差域

図2:中心線同士の平行度の指示例とその公差域

・一方の平面を基準にして、対向する平面に平行度を指示する場合

図3は、平面同士の平行度の指示例とその公差域です。寸法線から外れた表面に、データムと幾何公差の指示線を当てます。この場合、指示線を当てた平面は、データム平面と平行な平行2平面間になければなりません。平行2平面間の距離は公差記入枠で指定され、図3では0.1mmです。公差域となる平行2平面とデータム面の距離は、一般寸法(2点間距離)で管理するため、幾何公差としては平行のみを確認します。

図3:平面同士の平行度の指示例とその公差域

図3:平面同士の平行度の指示例とその公差域

・一方の平面を基準にして、他の穴の中心線に平行度を指示する場合

平行とは、2つの平面同士、直線同士、あるいは直線と平面が交わらない状態と定義されます。図4のうち、ねじれの関係にある2つの直線は、平行ではありません。また、面と線の平行に注意する必要があります。

図4:平行の定義

図4:平行の定義

図5は、基準のデータムA面に対して、穴の中心線の平行度を要求している例です。

図5:面と線の平行を要求した指示例

図5:面と線の平行を要求した指示例

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

3. 直角度の指示例と公差域

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

4. 傾斜度の指示例と公差域

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

5. 姿勢偏差と形状偏差の関係

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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