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寸法公差、許容差とは:機械製図の基礎知識(設計精度保証編)2

機械製図の基礎知識(設計精度保証編)

更新日:2021年2月5日(初回投稿)
著者:Material工房・テクノフレキス 代表 藤崎 淳子
監修:株式会社ラブノーツ 代表取締役 技術士(機械部門) 山田 学

前回は、普通許容差よりも厳しい精度を指示する寸法公差の考え方と、長さ寸法、角度寸法における記入ルールを紹介しました。今回は、寸法公差と許容差について解説します。機械部品の結合や相対運動には、穴と軸の組み合わせで成り立つものが多くあります。組み合わせる穴と軸、2部品間の許容寸法について詳しく説明します。

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1. はめあいと公差クラスの記号について

機械を設計する上で、穴に軸を挿入し、位置決めや摺(しゅう)動、固定などに用いることは設計の基本といえます。はめあいとは、穴に軸が挿入され、はまり合う固さの度合いです。つまり、組み立てる前の穴と軸の、組み合わせる前の寸法の差をいいます。これは、円筒形状以外に、角溝と角ブロック形状でも使えます。はめあいは、すきまばめ、しまりばめ、中間ばめに大別されます。

・すきまばめ
すきまばめとは、穴と軸を組み立てたときに、常にゼロ以上の隙間(穴に対する不足分)ができるはめあいをいいます(図1)。

図1:すきまばめの概念図、実例、公差の関係

図1:すきまばめの概念図、実例、公差の関係

・しまりばめ
しまりばめとは、穴と軸を組み立てたときに、常にゼロ以上のしめしろ(穴に対する余剰分)ができるはめあいをいいます。いわゆる圧入と呼ばれるものです(図2)。

図2:しまりばめの概念図、実例、公差の関係

図2:しまりばめの概念図、実例、公差の関係

・中間ばめ
中間ばめとは、組み立てた穴と軸の間に、実寸法のばらつき具合に依存して、隙間、またはしめしろのどちらかができるはめあいをいいます(図3)。

図3:中間ばめの概念図、実例、公差の関係

図3:中間ばめの概念図、実例、公差の関係

はめあいのタイプを設定するためには、公差値を決める必要があります。実現可能な公差幅を決める際の目安になるのが、IT基本公差です。IT基本公差は、ITという文字と、それに続く数字によって指定します(例:IT7)。全20の公差等級のうち、一般的には、IT4~IT11が使用されます(表1)。

表1:JIS規格の基準寸法に対する公差等級ITの数値(参考:JIS B 0401-1、3150mmまでの図示サイズに対する基本サイズ公差等級の数値、2016年、P.21)

表1:JIS規格の基準寸法に対する公差等級ITの数値

はめあいの公差クラスは、基準寸法の右側にアルファベットと、IT基本公差の公差等級を表す数値を並べて記入します。これは、世界共通の記号として活用されています(図4)。

図4:穴と軸のはめあい記号の表示

図4:穴と軸のはめあい記号の表示

公差等級の数値は公差値の幅を意味し、寸法精度とコストを決定付ける要素になります。等級の数値が小さくなるほど公差幅は小さくなり、必然的にコストは高くなる傾向にあります(図5)。

図5:公差等級のイメージ

図5:公差等級のイメージ

続きは、保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

2. 公差域クラスの記号を使った寸法記入例

保管用PDFに掲載中。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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