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はんだ付けの基礎知識

はんだ付けの基礎知識

著者:株式会社ノセ精機 代表取締役社長 野瀬昌治

はんだ付けは、学校教育でもよく取り上げられる教材です。見よう見まねでもできるため、とりあえずやってみようということになりがちです。このため、はんだ付けに対する誤解や勘違いが非常に多く、「溶接みたいなもの?」「溶かして固めたらいい」「接着剤みたいなもの?」といった、誤ったイメージを持つ人が多いのです。

はんだ付けが上手にできないのは、あなたの腕のせいではありません。この基礎知識で、はんだ付けをマスターしましょう!

第1回:はんだ付けの実態

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1. 溶接や接着剤との違い

はんだ付け接合部

図1:はんだ付け接合部

図1は、はんだ付け接合部を電子顕微鏡によって、約400倍に拡大した写真です。下が銅の層、上がはんだの層です。はんだと銅の境界線部分に細い帯があるのがわかるでしょうか?(赤矢印の部分)これがはんだと銅を接合しているスズと銅の合金層(金属間化合物)です。はんだ付けは、この合金層によって接合されています。言い換えると、はんだ付けとは、この「合金層を造る技術である」ともいえるでしょう。

接着剤は接着剤自体が固まることによってくっつきますし、溶接は母材を溶かして固めることにより接合します。はんだ付けとは、接合の原理が大きく違うわけです。

ところが、多くの人は、はんだ付けを溶接や接着剤と同じように、金属を溶かして固めることで接合していると誤解しています。このため、はんだを早く溶かすことができるだろうと想像し、コテ先温度が高温になるものほど、高性能であると勘違いしています。

2. はんだ付けの最適な温度条件

実は、この合金層を形成するためには、最適な温度条件があります。「はんだを約250℃で、約3秒間溶融させる」というのが、その条件です。

はんだ付け接合温度と強度の関係

図2:はんだ付け接合温度と強度の関係
電気通信大学 電子工学科 実験工学研究室データ

図2をを見ると、溶けたはんだの温度が高すぎても低すぎても接合強度が弱くなることがわかります。

ここまで説明しても、「じゃあ、高温のハンダゴテでパパッと、はんだの温度が上がる前にはんだ付けを終わらせてしまえばいいのでは?」と考える人がいます。

ところが、高温になったコテ先は大気に触れると酸化します。はんだ付けの世界には、「360℃の壁」という言葉があり、360℃を超えたコテ先温度で酸化したコテ先は、容易に酸化膜を除去できません。360℃を超えるコテ先温度では使用しないという、ほとんど知られていない定説があります。(ハンダゴテメーカーやコテ先メーカーでは知られています。)

酸化膜に覆われたコテ先は、はんだにぬれない(はんだを弾いてしまう)ため、溶融したはんだを導熱体として熱を効率よく伝えることができません。このため、はんだの温度は上がらないのに、コテ先が触れた母材だけが異常に高温になってしまうといった状況に陥りやすく、正常なはんだ付けができません。

酸化膜に覆われたコテ先

図3:酸化膜に覆われたコテ先

したがって、はんだ付けに適したハンダゴテとは、コテ先温度が360℃以下にコントロールできて、なおかつ溶かしたはんだの温度を250℃まで温めることも可能である必要があります。

結論を言うと、温度調節機能つきのハンダゴテを、コテ先温度340~360℃にコントロールして使用するのが、コテ先の酸化を抑えつつ、最も高温で使用できるはんだ付け条件です。

しかし、この最適条件を知る人はたいへん少ないのが現実です。さらに、一般の人がハンダゴテを購入するホームセンターなどの店頭では、温度調節機能付きハンダゴテは、ほとんど販売されていません。こうした現状から、温度調節機能付きハンダゴテの存在すら知らない人が多いのです。

この根本的な原因は、はんだ付けに対する正しい基礎知識の啓蒙不足にあると私は考えています。世の中のはんだ付けに対する知識は、20~30年前からほとんど変わっていません。その20~30年前は、温度調節機能付きハンダゴテは存在しないか、存在しても一般の方は入手できませんでした。その頃の常識が、今も根強く残っています。

こうした背景があるため、せっかくハンダゴテメーカーが、いいハンダゴテを作って店頭に並べても、お客さんに良いハンダゴテを選択する知識がないために、安いハンダゴテしか売れません。

また、売る側にもはんだ付けの知識が足りないため、良いハンダゴテが店頭に並びません。このサイトで正しい知識を学んだ皆さんが、今後良い道具を求めれば、こうした環境も良くなるに違いありません。

多くの人が、「はんだ付けが上手にできないのは、自分の腕が悪いからだ。」「技術が不足しているからだ。」と思い込んでいます。実は、最初に使用するハンダゴテを選んだ時点で、そのはんだ付けは不良になることが決まっている場合がほとんどです。

最初にはんだ付けを体験する学校教育の現場では、温度調節機能付きハンダゴテが使われることがありませんし、正しいはんだ付けの基礎知識を学んだ先生が、在籍する可能性もほとんどありません。

はんだ付け業界の不思議な現実と、ハンダゴテ選びの重要性を知ったところで、次回から、より具体的なはんだ付けの正しい基礎知識を学んでいきます。

では、明るいはんだ付けを!

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第2回:コテ先の選び方とフラックスの活用法

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1. コテ先の選び方

はんだ付けを成功させるには、コテ先選びがとても重要です。

糸はんだに入っているフラックスの図

図1:糸はんだに入っているフラックスの図

煙となって蒸発するフラックス

図2:煙となって蒸発するフラックス

フラックス(はんだ付けに必ず必要な溶剤:後で詳しく解説)は、図1のように糸はんだにチューブ状(ごぼう天のように)に内包されています。このため、はんだ付けに使用できるフラックスの量は限られています。ハンダゴテで加熱を始めると、図2のように、フラックスは煙となってどんどん蒸発していくので、フラックスが活性化して働く時間は、数秒間しかありません。つまり、この数秒間にはんだ付けを完了させる必要があります。

第1回はんだ付けの実態でも記述したように、はんだ付けに最適な温度条件は、250℃で3秒間、溶融はんだを作り出すことです。そのためには、ハンダゴテの熱を効率よく、はんだ付け対象物(以下、母材といいます)に伝える必要があり、母材と直接接触して熱を伝えるコテ先の形状選びは、とても重要になります。

現在、日本でハンダゴテを購入すると、図3のように鉛筆を削ったような形状(B型、または円錐状と呼ばれる)のコテ先が多くの場合付属しています。このため、「この形が万能だろう」と考える人が多いのですが、実はこのコテ先が曲者です。この形状では、蓄えられる熱量が小さく、母材と点でしか接触できないため、はんだ付けに十分な熱量を伝えることができません。

市販のハンダゴテに多く採用されている鉛筆形状のコテ先

図3:市販のハンダゴテに多く採用されている鉛筆形状のコテ先
※母材と点でしか接触しない(熱を伝えられない)

コテ先は、一般的にはほとんど知られていませんが、実は30,000種類もの異なる形状が存在します。そして、本来は母材に応じて最適のコテ先を選択して、付け替えて使用するべきものです。上記のような鉛筆形状のコテ先1本だけでは、ハンダゴテの持つ性能の10分の1も引き出すことはできません。

代表的な形状のコテ先

図4:代表的な形状のコテ先

効率よく熱を伝えるためには、例えば図5のようなマイナスドライバー型(D型コテ先)であれば、線あるいは面で熱を伝えることができます。

D型(マイナスドライバー型)コテ先

図5:D型(マイナスドライバー型)コテ先

図6のような丸棒を斜めにカットしたC型コテ先でも、コテ先の当て方を工夫すれば、いろいろな角度から母材に接触させることが出来て、熱を効率よく伝えることが可能です。

C型コテ先

図6:C型コテ先

これまでの話をまとめると、はんだ付けは、母材に合わせてコテ先を選択できるように、形状や太さの異なるコテ先を何種類か持っていることが非常に重要になります。そして、最初に購入したハンダゴテに付属している鉛筆型のコテ先しか持っていないことが、はんだ付けを難しくしています。

残念なことに、このような情報はあまり知られていません。異なる形状のコテ先を購入しようにも、ホームセンターなどの店頭には並んでいないのが実情です。ここで正しい知識を学んだ人は、ぜひインターネットで検索するなど、最適なハンダゴテとコテ先を探してみてください。

なお、ハンダゴテやコテ先選びに自信のない人、面倒な人には、初心者から上級者まで広くお使いいただけるハンダゴテセットをノセ精機でもご紹介しています。よろしければご利用ください。(自分で道具を選ぶのも楽しみの一つです)

はんだ付け職人のハンダゴテセット

図7:はんだ付け職人のハンダゴテセット(小道具もそろっています)

ノセ精機 はんだ付け職人のハンダゴテセット ウェブページ

2. フラックスの活用法

図8:作業後のフラックス

図8:作業後のフラックス

図8は、はんだ付け作業が終わった後に残ったフラックスです。一見、液状に見えますが、実はプラスチックのように固まっています。フラックスは、はんだ付けではとても重要な役割をしています。あまり目立たず、気づきにくい存在ですが、フラックスなしで、はんだ付けはできません。ハンダゴテを使ったはんだ付けの技術は、「フラックスを上手に使う技術」と言い替えることもできます。

フラックスには、3つの大きな役割があります。

  •  金属の表面や、溶けたはんだ表面の酸化膜や汚れを科学的に除去する表面洗浄作用

  •  はんだの表面張力を低下させねばりを弱くして、はんだのぬれ(流れ)を良くする

  •  ハンダゴテを当てている間、金属の表面を覆い、金属の再酸化を防ぐ

通常、フラックスは糸はんだに隠れているため見えません。糸はんだを鋭利なナイフでカットすると、図9のようにチューブ状に含まれているフラックスを観察できます。

図9:カットした糸はんだ(フラックスが断面に見える)

図9:カットした糸はんだ(フラックスが断面に見える)

糸はんだを熱して溶かすと、前出の図2のようにフラックスは煙となって蒸発します。蒸発すると、フラックスはプラスチックのように固まり、効果を発揮しません。糸はんだに含まれるフラックスは極少量ですから、蒸発するまでの時間は、ほんの数秒間しかありません。そしてこの短時間に、はんだ付けを完了しなくてはなりません。

フラックスは、糸はんだが90℃程度まで加熱されると、溶け出して流れ出します。そして、金属表面を覆って表面の酸化膜などを除去しはじめます。なるべく長時間フラックスが活性化するには、蒸発を抑えるためにフラックスの温度上昇も抑える必要があります

ところが、初心者がはんだ付けをする際に、見よう見まねでよくやりがちなのが、図10の例です。熟練のはんだ付け作業者を見ていると、コテ先に糸はんだを当ててはんだを溶かしているだけのように見えます。しかし、糸はんだをコテ先に直接当てて溶かすと、はんだは母材の方へ流れていかず、フラックスだけがどんどん蒸発してしまいます。

図10:コテ先に直接糸はんだを当てて溶かす悪い例

図10:コテ先に直接糸はんだを当てて溶かす悪い例

さらに、図11のように、溶けたはんだは温度の高いほうへ流れる性質があります。コテ先に付着したはんだは、コテ先から母材へ流れずにコテ先の上に載ったまま、溶けたはんだはコテ先温度近くまで上昇してしまいます。これでは、フラックスは早々に蒸発し、オーバーヒート状態のはんだとなってしまいます。

図11:溶けたはんだの性質

図11:溶けたはんだの性質

したがって、はんだ付けの際、母材をはんだの融点以上の温度に温めてから、糸はんだをなるべくコテ先から離れた場所で溶かすと、フラックスが活性化する時間を長くすることができます。また、溶けたはんだは、高温のコテ先に向かって流れていくので、はんだがぬれ広がりやすくなります。

※塗布用液体フラックスについて
糸はんだに含まれるフラックスだけでは、どうしても足りない場合があります。例えば、SOPやQFPなどの実装では、1つの端子当たりのはんだが微量なため、フラックスの絶対量も不足します。こうした時に塗布して使える、便利な液体のフラックスが市販されています。

図12:液体フラックス(HAKKO FS-200 20ml)

図12:液体フラックス(HAKKO FS-200 20ml)

図13:液体フラックスの塗布

図13:液体フラックスの塗布

液体フラックスは、図13のようにはんだ付けしたい箇所に塗布して使用します。フラックスは「ちょい」と塗るだけで、飛躍的にはんだ付けを簡単にします。魔法の液体のようですが、使いすぎてはいけません。フラックス原液には、母材を腐食させてしまったり、電気的な導通の性質があります。よって、母材にフラックスを残したままにしておくと、はんだ付け部分が腐食したり、電気的にショートしたりする恐れがあります。できるだけフラックスの使用は控えめにして、フラックスを使用後は、必ずメタノールやIPA(イソプロピルアルコール)などで拭き取る必要があります。

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第3回:はんだ付けの基本動作

実際のはんだ付け作業(ハンダゴテの操作と糸はんだの供給)を細かく分解して解説します。はんだ付け作業は、見よう見まねでやっている人が多く、熟練者の作業を見て、動作の意味を勘違いしてしまう人が、数多くいます。

特に「溶かして固めて、くっつける」と誤解している人は、目の錯覚に陥りやすくなります。熟練者が、どのタイミングでハンダゴテを母材に当て、糸はんだを供給し、そしてどのように加熱するのか?を理解して、イメージトレーニングをすることは、実際のはんだ付けで必ず役に立ちます。

では、早速順を追って、解説します。(注意:コテ先温度が330~360℃にコントロールされていることが前提です。)

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1. 熱くなったコテ先を母材に当て、温める

はんだ図1

図1:C型コテ先を母材に当てる

コテ先は、なるべく母材と大きく接触できる形状を選んで、母材に当てます。図1では、基板から突き出したリード線と基板のパッドの両方にコテ先があたるよう、C型のコテ先を選択しています。コテ先を当てた瞬間から、コテ先の熱が母材に伝わり始めます。

2. 少量の糸はんだをコテ先に当てて、溶かす

はんだ図2

図2:少量のはんだを溶かす

コテ先を母材に当てた瞬間から、母材の加熱が始まります。そのままにしておくと、コテ先の接触部分が酸化して、はんだにぬれにくくなります。

そこで、母材にコテ先を当てると同時に、コテ先に糸はんだを少しだけ供給して溶かします。こうすることで、わずかなフラックスを母材の表面に供給することができます。フラックスは、母材の表面にできた酸化膜を除去し、はんだ付けに適した表面を作り出します。

同時に、この「少量のはんだ」がコテ先と母材の間に入り込むことで、熱を伝える表面積が大きくなります。そして、「少量のはんだ」を介して、熱が効率よく母材に伝わり始めます。

ここで誤解を避けたいのは、「直接、糸はんだをコテ先に当てて溶かす」と早合点してしまうことです。熟練者は、はんだ付けの動作を一瞬で行っているため、この「少量の犠牲のはんだ」の供給以降も、チョンチョンと糸はんだをコテ先に直接当てて溶かしているように、はた目には見えます。しかし、そうではないことが、次の動作以降を見ていくとわかります。

3. 母材を本加熱する

4. 糸はんだを供給する

5. 必要なはんだ量を見極めて、糸はんだの供給を止める

6. はんだを母材になじませ、合金層を形成する

7. コテ先を離す

8. 母材を動かさないようにして、はんだが固まるのを待つ

保管用PDFに掲載しています。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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第4回:はんだ付けの良し悪しと失敗原因

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1. 良いはんだ付けとは?

はんだ付けがうまくいったかどうかは、「フィレット」の有無で判別することが可能です。「フィレット」とは、滑らかな裾広がりの形をしたはんだ接合部のことで、適切な温度条件がそろうと形成されます。そのため第三者が、はんだ付けの出来栄えを判断する基準となります。はんだ付けの世界ではとてもよく使われる言葉ですので、覚えておきましょう。

図1は代表的な電子部品のはんだ付けの良品写真です。はんだと母材が接する境界部分に滑らかな裾広がりのカーブが存在し、これが「フィレット」です。

hanndaduke4-0

図1:はんだ付けの良品写真

熱量が多すぎても、少なすぎてもフィレットは形成されません。はんだ付けに適した条件(約250℃で約3秒間)をそろえることができれば、フィレットは自然に形成されます。すなわち、はんだ付け接合部にフィレットが形成されていれば、適切な温度条件の下で良好な合金層が形成され、はんだ付けが成功していると客観的に証明されるわけです。

2. はんだ付けが失敗する理由

はんだ付けが失敗する原因は、大きく分けて3つあり、熱量とはんだ量が関係しています。

A. 熱不足とはんだ量の過多
B. オーバーヒート
C. はんだ量の過少

以下のはんだ付けの写真は、左が良いはんだ付けの例、右が悪いはんだ付けの例です。

A. 熱不足とはんだ量の過多

図2~5の右の悪いはんだ付け例を見ると、どれも水滴のように滑らかで、凸型カーブに膨らんだ形をしています。 一見はんだ量が多いほど接合強度が強そうに見えるので、特にはんだ付けを「金属を溶かして固めることで接合している」と勘違いしている人は、はんだを過剰に供給しがちです。このような形は、意図的に熱量が不足した状態を作り出すか、はんだを過剰に供給することによってできます。

どちらの場合も結果的に、熱量不足のため内部でリードとはんだが、なじんでおらず、合金層が完全にはできていません。実際に電流が流れ始めると、やがて導通不良、部品落下などの不具合を引き起こしてしまいます。合金層の形成が重要であり、はんだ量が多くても接合強度は強くならないので、注意しましょう。

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図2:基板とリード、(左)適切 (右)はんだ量過多

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図3:ラグ端子、(左)適切 (右)はんだ量過多

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図4:SOP、(左)適切 (右)はんだ量過多

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図5:D-Subコネクタのカップ端子へのリード線はんだ付け、 
(左)適切 (右)はんだ量過多

B. オーバーヒート
C. はんだ量の過少

続きは保管用PDFに掲載しています。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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第5回:母材の固定とはんだ付けの最適条件

前回は、工場の製造動線とゾーニング、そしてさまざまな検査機器、除去装置について解説しました。今回は検査・測定データの見える化と人材育成について解説します。

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1. 母材(はんだ付け対象物)の固定

正しいはんだ付けを行うためには、正しい道具の選択と基礎知識が必要です。ここまで学んできた知識を活用すれば、はんだ付けはすでに難しいものではないはずです。

しかし、実際のはんだ付けでは、「母材(はんだ付けの対象物)の固定」も重要です。実は、多くのはんだ付け不良は、母材の固定が不十分であることが原因です。以下例を示しながら、説明していきます。

図1、2はどちらも、母材の固定が不十分で発生したはんだ付けの失敗例です。溶融したはんだは、コテ先が離れてから数秒間は溶けたままで、完全に固まっていません。したがって、この間に母材が動いてしまうと、はんだは半分固まった状態でかき混ぜられてしまうため、ボロボロの状態になります。この状態は「イモはんだ」と呼ばれています。

image1

図1:はんだ付け直後に、リード線が動いて、はんだが固まった例
(D-subコネクタのカップ端子とリード線)

image2

図2:はんだ付け直後に、リード線が動いて、はんだが固まった例
(基板とリード線)

さらに、このイモはんだを手直し(修正)しようとして、糸はんだを追加するとはんだの量が過多になったり、コテ先を長時間当てすぎると基板が壊れる、部品が壊れる、被覆が溶ける、オーバーヒートが起きる、といった不具合が発生しやすくなったりします。

このような失敗を避け、良いはんだ付けをするためには、しっかり母材を固定する必要があります。図3~7は母材の固定例です。

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図3:穴あき端子にリード線を引っ掛けて、からげる

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図4:ラグ端子にリード線をからげたのちに、はんだ付け

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図5:基板に部品のリードを曲げて固定(クリンチ)

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図6:チップコンデンサをマスキングテープで固定

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図7:市販冶具によるコネクタとリード線の固定
(商品名:てだすけ君、ツールクリッパー)

そのほか、両面テープやクランプを使うなど、自分でも工夫してみてください。母材の固定は基本的なことですが、はんだ付けの良し悪しにつながります。

2. 最適条件とそのコントロール方法

続きは保管用PDFに掲載しています。ぜひ、下記よりダウンロードして、ご覧ください。

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