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SF映画の世界がすぐそこに!スマートグラスとは?:今さら聞けないIoTキーワード5

Futuristic smart glasses

近未来を描いたSF映画やアニメでは、昔からよく登場していたメガネ型のウェアラブルデバイス「スマートグラス」。そんなスマートグラスが現実のものになりつつあります。

Googleの「Google Glass」を皮切りに、日本を含めた世界中の企業によってスマートグラスの開発が進められています。スマートグラスと一口に言っても定義はあいまいで、共通点はメガネのような形状で無線通信を利用できる、ということのみ。今回は、見た目や機能がそれぞれ異なる、個性豊かなスマートグラスについて解説していきます。

スマートグラスの立役者「Google Glass」はどうなった?

スマートグラスという名称が広がるきっかけとなった「Google Glass」。「Google Glass」は、片側に設置した透過型のディスプレイ上に、天気やナビゲーションといった情報を表示する、いわゆる拡張現実(AR)機能を備えたデバイスです。カメラやGPSなど各種センサーを搭載し、音声入力で手を動かさずに写真を撮影するといった操作が可能です。

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Google Glass(引用:@Press

しかし、1,500ドルで販売(日本未発売)されていたベータ版の「Google Glass」は、2015年1月に個人向け販売を中止しました。内蔵カメラを使った写真撮影が公共の場でプライバシーを侵害する恐れがあることや、販売不振が理由とされています。

ただ、「Google Glass」プロジェクトは終了したわけではなく、現在「Project Aura」と名称を改め、業務用モデルを含めた後継機種が複数開発されています。

Googleでさえ開発が難航し、代表的な製品がいまだに登場していないスマートグラス。他の企業はどのような製品を開発しているのでしょうか? そこで日本で販売しているスマートグラスを3種類紹介します。

三者三様のスマートグラス「MOVERIO」「RECON JET」「JINS MEME」

エプソンのスマートグラス「MOVERIO」は、Google Glassと同様にカメラやGPSを搭載したデバイスです。「MOVERIO」の特徴は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のように両目の視界上に大画面の映像を映しつつ、周囲の光景を視認できることです。

映像を視聴しながら別の作業を行うことができ、メガネの上から装着することもできます(度付きレンズには非対応)。

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MOVERIO(引用:@Press )

同社は、業務用に各種機能をカスタマイズした「MOVERIO Pro」も販売しています。こちらは、作業中も安定して装着できるよう、メガネ型ではなくヘッドバンドを使って頭部に固定します。

そして、IP54準拠の防滴・防じん仕様で耐久性をアップするなど、随所に変更を施しています。このように、エプソンはコンシューマー向けだけでなく企業向けにも製品を展開し、スマートグラスに注力している企業といえるでしょう。

一方、サイクリングやランニングを想定したスポーツ用途のスマートグラスが、Recon Instruments(カナダ)の「RECON JET」です。Google Glassと似たようなフォルムで、ディスプレイや各種センサー、CPUをレンズ右側、バッテリーをレンズ左側に搭載。

走行速度や移動距離といった走行時のデータを表示でき、スマートフォンとBluetooth連携すれば、着信通知を確認することも可能です。走行時のデータを取得できる製品は他にもありますが、スマートグラスはメガネだからこそ、視線を動かすことなくデータをリアルタイムにチェックできます。

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RECON JET(引用:PR TIMES 

ARの機能は使用せず、メガネとしての使い心地や見た目を維持したスマートグラスが、アイウェアブランドJINSを扱うジェアイエヌの「JINS MEME」です。

搭載したセンサーから目や頭の動きに関するデータを取得し、スマートフォンのアプリに身体の状態を送信します。スポーツサングラスタイプ「JINS MEME MT」と、ウエリントンタイプ「JINS MEME ES」が用意されています。両タイプとも、追加料金で度付レンズに変更可能です。

3軸加速度センサーと3軸ジャイロ(角速度)センサーを搭載した「JINS MEME MT」の連携アプリは、ランニングフォームをチェックし改善点を教えてくれるJINS MEME RUNのみ。

さらに3点式眼電位センサー(特許取得済)も搭載している「JINS MEME ES」は、自動車運転時に目の動きから眠気を感知するとアラート音で知らせるJINS MEME DRIVE、健康状態をチェックするJINS MEMEのアプリとも連携します。

これだけ画像がなかった

JINS MEME ES(画像提供:ジェイアイエヌ 

スマートグラス開発の課題と今後の展望

これまで紹介してきたもの以外に、パリミキを展開する三城ホールディングスのグループ会社が販売する「雰囲気メガネ」、村田製作所とメガネ産業の盛んな福井県鯖江市が共同で試作した「Cool Design Smart Glass」など、複数の製品が発表されています。しかし、同じウェアラブルデバイスであるスマートウォッチや活動量計と比べると、普及はまだこれからです。

<関連記事>雰囲気メガネの開発製造に携わるブレイブリッジのインタビュー
九州・福岡から、日本のIoT業界をけん引!ブレイブリッジ 小橋氏【Tech Note MAKERS COLLECTION Vol.8】

スマートグラス浸透のカギは、大きく2つあると考えられます。1つは、メガネとしてのかけ心地や見た目です。いくら機能が画期的でも、日常使いができないようなフォルムや、長時間かけていると疲れるような重さだと実用には不向きです。

メガネ部分の形状やかけ心地に関しては、メガネの製造や販売に携わる企業がスマートグラス開発に加わっている場合、そのノウハウが生かされています。例えば、「JINS MEME」のように、スマートフォンがデータ処理を担当すれば、スマートグラス側に搭載する部品が少なく済み、軽量化が図れるでしょう。

2つ目は、目的や用途を明確にすることです。今回紹介した3つの製品では、ユーザーの活用シーンが、それぞれ明確に決まっています。ユーザーがスマートグラスに求めているのは、多機能ではなく、特定の用途に特化していることなのかもしれません。

スマートグラスは、センサーやデバイスが小型化していく中で、大きなポテンシャルを持っています。メガネならではの見た目とかけ心地を追求しつつ、ユーザーの利用シーンを明確に想定することが、スマートグラスが飛躍するポイントになるでしょう。今後もスマートグラスの動向は、見逃せません!

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