タンク、攪拌機など製缶ひと筋50年。ユーアイケー荒木博海社長

掲載開始日:2013-06-10 00:00:00.0

工場やプラント、研究施設の稼働を支える大事な役割を担うタンク。化学原料や薬品の混合・蒸留・貯蔵など、生産プロセスに欠かせません。
株式会社ユーアイケー(埼玉県さいたま市)は、タンクや攪拌機、ジャケット付タンクの設計・製造から設置・アフターフォローまで自社で一貫して対応する攪拌タンク専業メーカー。製缶ひとすじ50年の荒木博海社長に話を聞きました。



製缶業界ひとすじ50年。品質には絶対の自信を持ち、お客様と信頼関係

荒木 博海 社長

Q.社長ご自身のご経歴と会社の沿革を教えて下さい。

20歳で灘琺瑯に入社し、そこでの製缶部門を皮切りに、製缶一筋で50年やってきました。第一種、第二種圧力容器、高圧ガス圧力容器など、さまざまな製缶はもちろんのこと、容量も小さなものから大容量まで、さらにはタンクや攪拌機、配管まで含めたプラント全体で3億円をかけた大規模案件も手掛け、工場やプラント、研究施設に必要な製缶の知識やノウハウを積み重ねてきました。それからいくつかの製缶メーカーを経て、1999年に当時勤めていた企業の事業を引き継ぐ形で当社を設立しました。

私が50年間ずっと大事にしてきたのは「お客様との信頼関係」です。私ができるのは、品質に絶対の自信を持った製品を作り、最小限の経費をまかなえる価格で、お客様に提供することだけです。利益を求めることを考えるのではなく、お客様と良い関係を作り、お互いが得をするような形になればいいと思っています。市場環境が厳しい時、経営的に苦しい時も値上げをせず、とにかくお客様が望む品質の製品を提供し、その期待に全力で応え続けることでこれまで生き残ることができました。その根本はこれからも変わることはありません。

成長著しい中国製タンクに対し、日本メーカーならではの高品質と低コスト、小回りの良さで対抗

3000L攪拌機

コニカルブレンダー

Q.製缶業界の現況はいかがですか?

中国から安い価格のタンクが国内にたくさん入ってきており、少しずつ厳しくなっている状況です。とは言っても、中国製品は規格フランジのボルトの位置が違ったり、耐圧容器としては考えられない薄い素材を使っていたりするなど、品質ではまだ日本には及んでいません。ステンレス素材自身の品質も低く、まだ差があります。しかしながら、彼らの技術進歩は著しく、近いうちに必ず追いついてくると見ています。

Q.安い海外製品に対し、御社はどう対応していますか?

汎用品の価格で、海外製品と戦うのは、正直なところ難しいですが、工程の見直しや、設計の打合わせなど、常に新しい発想や改善提案を受け入れ、高効率化、低価格化を意識しています。またハステロイやチタンなど、強度の高い素材を加工する技術を持っておりますので、技術面や向上心の競争では劣らない自信があります。

日本メーカーである強み、熟練者ばかりの少数精鋭である強み、そして何より製缶業界で50年間生きてきた経験と実績を活かし、コストと小回りの良さが当社の特長です。
お問い合わせがあればすぐに駆けつけ、いつも日本全国を営業車で走り回っています。昨年度は私一人で4万kmもの距離を営業車で走りました。
打ち合わせでお客様がやりたいこと、最低限必要なことを伝えていただければ、タンクに入れる液体や粉体の粘度や粒度など細かいデータをわざわざ調べて提出していただかなくても、これまでの経験則から設計図面は作れます。そこから細かい部分を調整していくことで、打ち合わせにかかる時間や手間を省くことができ、低コスト、短納期で製品を納められます。共同開発に近い形で、お客様と二人三脚で製品を作り上げていく、ずっとそういう姿勢で行ってきました。

その甲斐あって最近は、研究室や実験設備向けに50~200Lなどの中小型タンクと攪拌機の注文が増えています。特殊用途などの一品物は得意分野であり、バイオ燃料や薬品、化学品、環境技術業界のお客様からお話をいただくことが多いです。

研究室や実験設備など特注品、一品モノへの注文が増加。相談を受けたら全力で応える

荒木社長をはじめ社員の皆様

Q.これからの御社の展開について聞かせて下さい

私たちのような中小企業にとって後継者問題は非常に頭の痛い問題です。その点、当社では佐々木 幸司 取締役営業部長が若いながらも勉強を重ね、責任感も強く、非常によくやってくれています。彼のような若い後進に道を譲り、会社が長く存在し続けられるよう、これからは彼らを精一杯補佐していきたいと思っています。

また、いま新規の案件が増えて手一杯で非常に充実していますが、いまの製品や技術がこのまま売れ続けていくことはなく、いずれは先細りになっていきます。海外製品との差別化、国内他社との違いを明確にするためにも、いま現状の身近な案件だけに満足せず、新しい技術への挑戦は続けていきたいと思います。

とは言え、やはりお客様あっての私たちであり、まずはご依頼いただいている案件、相談を受けているものに対して全力でお応えするのが最重要です。お客様がタンクを使って何がしたいのかは分かりませんが、いただいたご要望を100%の製品にして提供するのが私たちの役割です。これからもお客様の利益を最大化できるよう頑張っていきたいと思います。

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