露点計測でガスを有効活用。気体中の水分量管理と露点計
掲載開始日:2014-02-27 00:00:00.0
「雰囲気ガス中の温度、圧力ともに問題がないのに不具合が出る」そんな場合は、気体中の水分量が原因かもしれません。プロセス制御を行う際、温度と圧力、流量に比べて気体中の水分量の管理は盲点になっています。テクネ計測(神奈川県川崎市)に、気体中の水分量管理と露点計測について聞きました。
今回紹介する技術と製品
国産露点計 TK-100
TK-100は、-100℃から+20℃の露点測定範囲を持つ露点計です。国内開発、国内製造の日本品質です。今ならデモ機を貸出中です。
この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。
気体を扱うプロセスにおいて温度と圧力、流量に続く第4の基準「露点」
永谷 寿邦 社長
気体は水分を必ず含んでいます。露点は、気体中に含まれている水分が液体に変化する時の温度を指し、絶対的な数値です。露点を下回ると気体中の水分は水に変わり、配管やタンク中に不純物として溜まっていきます。さらに露点次第でガス品質も悪くなり、不具合の原因になります。
気体を扱うプロセスでは、温度や圧力、流量の制御と管理は当たり前ですが、気体中の水分量はあまり気にされていないのが現実です。しかし、不具合やトラブルの原因を探ってみると、気体中の水分量の多い/少ないが影響していることがよくあります。気体を扱うプロセスにおいて、温度と圧力、流量に続く第4の基準として「露点」が重要になっています。
微量水分量の計測に強み。JCSSの校正事業者、ISO9001取得で計測品質は折り紙つき
※(株)テクネ計測校正室は、
露点-70℃から-10℃の範囲に
おける「湿度」の登録区分において、
国際MRA対応JCSS認定事業者
(認定番号JCSS0272)です。
TK-100 オンライン型
多点式制御盤タイプ
当社は気体中の水分量がごく微量の領域に技術的な強みがあります。主力製品の静電容量式露点計「TK-100」は、+20~-100℃の測定範囲を持っています。ハイエンドモデルと同等の応答速度と検知の感度を持ちつつ、経年変化に強いのが特長です。アンモニアや塩素ガスといった腐食性ガス雰囲気中で使っても劣化が少ないと好評をいただいています。同クラスの他社製品と比べて低価格なのも強みです。
オンライン型とポータブル型があり、コンプレッサエアや半導体製造プロセス、最近ではLiイオン電池の製造工程など、水分を嫌う低水分量の領域で使われています。
2011年には-10℃~-70℃の温度標準に関して、JCSS(計量法校正事業者登録制度)の校正事業者として日本で初めて登録されました。合わせてISO9001も取得し、品質マネジメントを徹底しています。
計測機器にはデータを収集する大事な役目があり、標準からズレていては意味がありません。正しいデータを取得するためにもしっかりとした校正が必要です。そのためのJCSSとISO9001の取得であり、高品質の計測を提供しています。
露点計で培った技術とノウハウを活かし、現在、気体中の水分量の管理と制御技術を提供するソリューション事業にも力を入れています。露点計の単品販売だけでなく、ガス分析装置や水分管理ユニット、エアードライヤなどを組み合わせ、ユーザーの要望通りの気体中の水分量管理ができる制御盤ユニットを提供しています。計測や水分管理の煩雑な業務を一括して依頼したいという声に応えてスタートし、非常に好評です。
プロセス制御において温度、圧力、流量制御の次に必要となるのは湿度・露点制御です。これまでに微小水分量の計測で培った技術を通じ、幅広く事業を展開していきたいと考えています。
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取扱会社
国産露点計TK−100シリーズの製造・販売を中心とし、以下の商品を取扱う。 1.計測器・装置の製造・販売 露点計TK-100/TE-660 シリーズ フロート式流量計 NFMシリーズ 精密加湿装置 制御盤 2.計測器の代理店販売 AMI 酸素濃度計 Micrafilter フィルター E+E Elektronik 湿度計 露点計他 CMC 腐食性ガス中水分計 MBW 鏡面冷却式露点計(ミラー式) Neutronics 酸素濃度計 Process Insight(PI) 各種ガス分析計 3.校正・点検・修理業務 各測定器校正サービス 現地(出張)点検・校正・サービス