ノースヒルズ溶接工業株式会社 溶接材料の豆知識『オーステナイト系ステンレスの特徴』
- 最終更新日:2016-06-07 14:24:11.0
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「オーステナイト系ステンレス」は、加工性・溶接性に優れ、他のステンレス系と違い磁性のない溶接材料です。
応力腐食割れに感受性があるため、溶接部の応力集中に注意する必要があります。
また、クレーターが割れやすく、クレーター処理など溶接作業を工夫する必要があります。
真空装置部品では、磁性があると問題になるケースもあるため、この材料が最適です。
【特長】
■膨張係数が大きく、熱伝導率が低い
■溶接性は、マルテンサイト系、フェライト系、二相系に比べ良い
■SUS304系は溶接性が良好
■溶接割れ性は、ニッケル、モリブデンの量が高い材料が高温割れに敏感
■低温強度、靭性に強い
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基本情報溶接材料の豆知識『オーステナイト系ステンレスの特徴』
【仕様】
■SUS304・SUS304L
・真空部品全般、一般化学設備、原子力用、食品設備等広く使用
・熱膨張率が大きく、耐熱温度が700℃-800℃程度
・熱膨張率はSS400(鉄)と比較し1.5倍程度
■SUS310S
・耐酸化性がSUS304以上のSUS309Sより優れ、耐熱鋼として使用
・耐熱温度:1000℃程度
・耐熱性:SUS304<SUS316<SUS309S<SUS310S
・SUS304と比較し4倍ほど高価な材料
・主にチャンバー内部の部品やターゲット受けなどに使用
■SUS316
・SUS304にNi(ニッケル)の割合を増やし、Mo(モリブデン)を
2-3%添加した鋼種
・耐酸性、耐熱性が向上
・耐孔食材料
・MoはSUS304と比較し6割高な材料になる
■SUS316L
・316の極低炭素鋼、316の性質に耐粒界腐食性をもたせたもの
・SUS304に比べ7割ほど高価な材料になる
■SUS303
・被削性、耐焼付性向上
・自動盤用として最適
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