株式会社オプトロンサイエンス 音響光学装置(AO)

【音響光学変調器 -AOモジュレータ(AOM)-】
■レーザビームの強度を制御するために使用される
■変調方式：1.高速スイッチングのための単純なON／OFFデジタル変調
　　　　　　2.回折光強度を可変変調することができるアナログ変調
■上記のモードはRFドライバの種類によって決まり、デジタルドライバ／アナログドライバ(※両方の組み合わせも有)がある
■ドライバのRF周波数は通常一定であり、RFの振幅(強度)に応じて変調される
■光学的な立ち上がり／立ち下がり時間は、ビーム径及び結晶中の音響速度に依存する
■高速変調を求めるためには結晶中のビーム径を小さくする必要がある

【音響光学Qスイッチ -AOQスイッチ-】
■レーザ共振器内部に配置され、短パルス高ピークパワーのレーザ光を100kHzを超える繰り返し周波数で発生させることが可能
■一般的にAOQスイッチを使ったレーザ発振は0次光(透過光)を使用
■AOQスイッチの目的は、ブラッグ回折／ラマンナース回折にて0次光からできるだけ多くのパワーを共振器外へ回折させ(キャビティーロスを増大させ)、レーザ発振を抑制させること
■その状態にてAOQスイッチへの供給RFパワーがオフになると、媒体内にたまったエネルギーの誘導放出が一気に加速し、短パルス高ピークパワーのレーザ光として放射される

【音響光学周波数変調器 -AO周波数シフタ(AOFS)-】
■全てのAO変調器は回折光の周波数シフトを伴う
■Isomet社のAOFSは、周波数シフタ用に特別に設計されたコンパクトなデバイス
■出射レーザ光の周波数は、入射レーザ光の周波数に印加されるRF信号の周波数分を加えた(アップシフト)／引いた(ダウンシフト)値
■可変周波数RFドライバや複数のAOFSの組み合わせをすることにより、任意に周波数シフトを行うことが可能

【音響光学変向器 -AOディフレクタ(AOD)-
■RFの周波数を変えることにより、任意な方角に入射レーザビームの角度を変えることができる
■機械的な駆動部を持つガルバノスキャナに比べて、非常に速いスキャンレート(＞250kHz：波長やビーム径による)でのリニアスキャン／XYディフレクタによる2Dスキャンを行うことが可能
■一般的なAOモジュレータにおいても、RFの周波数を変えることにより角度変調はできるが、ブラッグアングルの不一致によりスキャン範囲に応じて回折効率の低下が見られる
■Isomet社のAODには、複屈折結晶の非線形特性を利用してブラッグ角-周波数感度を最小化するOff-axis型の”OAD”タイプと、2つ／4つのRF入力端子を備えトランスデューサのフェーズドアレイ電極によりRF駆動周波数に応じて結晶内部の音響柱を電気的に操縦するビーム操縦型の”BS”タイプがある

【音響光学チューナブルフィルタ -AOチューナブルフィルタ(AOTF)-
■ある特定の波長に相当するRF周波数を投入することにより、広帯域光源などから選択的に特定の波長の光を取り出すことが可能
■高速・連続的な波長フィルタリングに最適

【AOモジュレータ用 RFドライバ】
■レーザ光の回折強度を任意に調整できるアナログ変調用と、単純なOn-Offを行うデジタル変調用がある
■RF駆動周波数：10～350MHzの範囲で固定
■一般的な単一RF駆動周波数タイプのRFドライバ以外にも、複数のRF駆動周波数を備えたモデルもある

【AOディフレクタ用 RFドライバ】
■入力シグナルに応じて、RF駆動周波数をRFチューニングレンジ範囲内にて任意に変えることが可能
■レーザ光の回折強度を任意に調整できるアナログ変調用と、単純なOn-Offを行うデジタル変調用も同時に行うことができる
■ビームステアリング型のAODに対応した2端子RF出力を持ったドライバや、複数のRF駆動周波数を投入できるドライバもある