株式会社大同分析リサーチ 軟磁性圧粉磁心の保磁力に及ぼす焼鈍温度の影響 EBSDによる評価
- 最終更新日:2024-02-09 07:07:59.0
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圧粉磁心は絶縁被膜を施した軟磁性粉を圧縮成形して製造される磁心であり、
動作磁束密度および動作周波数が高いことから高速モーターや自動車用
リアクトルへの適用が進められています。
一般に磁気特性には結晶粒、歪み、介在物、析出物等が影響しますが、
圧粉磁心は製造上圧縮成型後に焼鈍を施すことから、焼鈍により変化する
因子と保磁力との関係について調査を行いました。
結果、焼鈍温度の上昇とともにKAM値が減少し、保磁力が低下する傾向が
見られました。
【調査方法】
(1) 軟磁性粉:Fe-Si粉末、平均粒径D50=27.2μm
(2) 試験片作製方法:粉末にシリコン樹脂コーティング⇒圧縮成形
(3) 評価方法:試験片焼鈍(500, 700, 750℃)⇒保磁力測定
・直流BHアナライザ EBSD分析
・結晶方位(IPF)
・塑性歪(KAM)
・結晶粒径測定
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基本情報軟磁性圧粉磁心の保磁力に及ぼす焼鈍温度の影響 EBSDによる評価
【結果】
■焼鈍温度の上昇とともにKAM値が減少し、保磁力が低下する傾向が見られた
■焼鈍温度が高くなると平均結晶粒径の増加が見られ、それとともに保磁力が減少する傾向
■これらの現象は、磁気特性の劣化が歪みや粒界によって磁壁の移動が妨げられている
ことで説明される
■今回の結果を応用すれば、EBSDを用いて軟磁性金属粉末の圧粉磁心の磁気特性劣化の
原因解析が可能になる
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カタログ軟磁性圧粉磁心の保磁力に及ぼす焼鈍温度の影響 EBSDによる評価
取扱企業軟磁性圧粉磁心の保磁力に及ぼす焼鈍温度の影響 EBSDによる評価
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【事業内容】 ◆無機分析 (鉄鋼、非鉄金属、耐火物、セラミックス等) ◆有機分析(樹脂、ゴム、油脂等);高分子化合物の特定、解析、成分分析 ◆物理測定;極表層の表面分析、構造解析*走査型電子顕微鏡、EPMA、X線回折、オージェ電子分光分析装置を装備 ◆材料評価(金属、セラミックス、複合材等の機械特性、高温特性、疲労特性を評価) 1)欠陥調査→ X線透過試験 2)腐食試験→残留応力、各種耐食性試験、熱分析、非破壊検査 3)一般的な室温・高温条件での機械試験・熱処理 4)高温材料特性(熱膨脹・連続冷却変態・高温ヤング率・クリープ疲労試験)、熱特性試験(示差熱分析) 5)磁気特性(電気抵抗・透磁率・B‐H特性試験) 6)粉体試料試験(粒度・密度・気孔率測定) ◆EVモーターの分解調査;部品の取り出しから材料分析まで ◆技術開発調査用の実験試料作成;鉄鋼、Ti合金、超合金、次世代金属材料の溶製・分析試験・金属物性試験 ◆環境分析;土壌、産業廃棄物、水質分析・粉塵測定、作業環境測定
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