大事なものを粉々に！機密情報を完全破壊する情報漏えい防止対策機器

HDDやUSBメモリなど記録メディアだけではない情報漏えい
試作品や不良品なども重要な機密情報

福廣 匡倫　常務・首都圏営業部長

情報漏えいと言うと、パソコンのHDDやCD-ROM、USBメモリなどの記録メディアを想定しがちですが、試作品や電子回路基板、検査で不具合が発見された不良品、修理のためにお客様から預かって交換を終えた部品なども、外部に漏れてはいけない機密情報に含まれます。記録メディアもそれ以外の試作品なども廃棄する際には情報を抜き取れない状態にすることが最も重要です。

鉱山の採掘や岩石破壊など、50年以上培ってきた破壊技術の結晶
ハンマーの打撃、対象物同士の衝突、壁との激突などで粉々に破壊

MS-Z5(100V電源仕様コンパクトタイプ)

そこで当社が展開しているのが、粉砕機「マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティ」を使った情報漏えい防止対策です。鉱山や鉱石などの採掘にはじまり、石灰石やセラミック、さらには小型電子機器や記録メディアの破壊など50年以上積み上げてきた技術とノウハウを活かし、硬軟さまざまなものも復元不可能な状態にまで粉々に物理的に破壊して情報漏洩を根絶しようと取り組んでいます。

「マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティ」は、高速回転するハンマーの打撃で対象物で破壊し、小さくなった対象物同士を遠心力でぶつけることでさらに細かく粉砕し、最終的には原型をとどめないほどに粉々にします。警察の手錠や金庫の鍵のような硬いものから、電子基板のような軟らかく粘りのあるものまで完全に破壊でき、すでに官公庁などでも幅広く採用されています。

情報漏えい防止に最も有効な“物理的破壊”
電子機器や半導体メーカーなどで採用増加中

記録メディアからの情報漏えいを防ぐ手段として、磁気消去や穴あけ、物理的破壊などがあります。データを消去しても復元ソフトで元に戻されたり、壊されていない部分から断片的にデータを抜き取られたりと技術が進化しています。最も安全なのは物理的に記録メディアを完全に破壊することですが、CD-ROMはシュレッダー、HDDはハンマーで叩き壊すなど手間がかかる上、USBメモリやSSDのような記録メディアは情報が記録されているチップをピンポイントで壊さなければなりません。単に破壊するだけでも人手も時間もコストもかかってしまいます。

「マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティ」なら装置に投入するだけで粉々に破壊できます。製品の試作品や不良品なども粉々に破壊でき、他社の手に渡らないようにと電子機器や半導体メーカーの研究開発や製造現場、さらにはサポートセンターなどでの採用が増えています。

マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティを使った破壊例

貴金属類を効率的に回収可能
情報漏えい防止とリサイクルを同時に解決

また、粉砕くずの排出部にロストルと呼ばれるスクリーンを設けることで大きさごとに分類ができ、リサイクル用途としても使われています。電子機器には金、銀、銅、バラジウムなどの貴金属が使われており、「マルチメディアクラッシャー・マイティセキュリティ」はこれらの貴金属類を効率よく回収できる形状に粉砕することができます。

いま盛んにリサイクルや都市鉱山が叫ばれていますが、企業からは情報漏えいのリスクがあるから電子機器や基板などはリサイクルには出せないという声も上がっています。そうした声に対して、当社が電子機器類を粉々に破壊し、それをパートナーのリサイクル会社が資源を回収し、機密情報の漏えいを防ぎつつリサイクルするようなサービス「Re　New　ZIPANG」をスタートしました。粉砕くずのリサイクル、有価金属の資源再生なども拡大していきたいと思っています。