株式会社アイテス
最終更新日:2023-01-12 17:18:20.0
SEM-EDX分析時の加速電圧の違いによる検出感度
SEM-EDX分析時の加速電圧の違いによる検出感度
SEM-EDX分析時の加速電圧の違いによる検出感度についてご紹介します。
一般的なプリント基板(PCB基板)のAuめっき表面を分析した際、下層のNiが
露出していないにも関わらず検出される場合があります。
これは電子線の散乱深さに関連性があり、正しい分析結果を得るには適切な
加速条件を設定する必要があります。
今回、モンテカルロシミュレーションを用いて加速電圧の違いによる
EDX検出深さについて確認を実施。
今回はほんの一例に過ぎませんが、正しい分析結果を得るには電子が
どのように散乱しているか想像しながら加速電圧を設定することが大切です。
【テスト基板概要】
■試料は一般的なプリント基板(PCB基板)のAuめっきパッドを用いた
■層構成はCu配線上にNiめっき/Auめっきが施されたもの
■Auめっきの厚みは断面観察より、212nm
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
EPMAによる状態分析
EPMAによる状態分析では、酸化物やケイ酸塩の化学結合状態(イオン価、
結晶構造、配位数)の異なりから、特性X線ピーク波長に変化(シフトや波形)が
生じることを利用し、標準スペクトルと比較することで結合状態を推定します。
2種類の銅酸化物の識別において、黒色CuOと赤色Cu2Oの色彩による識別が
困難な場合、特に電子顕微鏡が必要なミクロな対象物に対して、EPMAによる
酸化状態の把握が可能です。
また、Al表面の薄い酸化層の測定には最表面分析手法のXPSが有効ですが、
異物等の微小物や塊状物、バルク、複合材等に対して、EPMAによる酸化状態の
把握ができます。
【装置仕様】
■日本電子(株)製 Jeol-8200
■分析方式:波長分散型X線分析(WDX)
■分析可能元素:B~U
■エネルギー分解能:20eV(EDXは約130eV)
■検出限界:0.01%~
■最大試料寸法:100x100mm
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EPMAによる微量元素の検出
EPMA分析は、エネルギー分解能や検出感度が良く、特に微量成分の定量分析や
マップ分析等に優れています。
パッケージ内のAu-1stボンディグで不良が発生した例では、腐食原因物質の
特定と分布状況を確認するため、EDX分析とEPMA分析を実施しました。
EPMAでは分解能、検出下限、P/B(ピークバックグラウンド)比が、EDXより
優れているため、微量のCl分布が明瞭に把握することができました。
【装置仕様】
■日本電子(株)製 Jeol-8200
■分析方式:波長分散型X線分析(WDX)
■分析可能元素:B~U
■エネルギー分解能:20eV(EDXは約130eV)
■検出限界:0.01%~
■最?試料寸法:100×100mm
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EPMA分析
『EPMA分析』は、エネルギー分解能や検出感度が良く、特に
微量成分の定量分析やマップ分析等に優れています。
100×100mmサイズも対応でき、広範囲のマップが取得可能。
酸化インジウム・スズ薄膜上の異物分析例では、SEM-EDXに
比べ、エネルギー分解能・検出限界・PB比が良好でした。
また、微量元素の検出やSEM-EDXでは検出が困難な分析が可能です。
【特長】
■エネルギー分解能や検出感度が良い
■特に微量成分の定量分析やマップ分析等に優れる
■ステージ可動により広範囲のマッピングが可能
■100×100mmサイズも対応可能
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銅端子の断面観察とSEM/EDXによる元素分析
『銅端子の断面観察とSEM/EDXによる元素分析』についてご紹介いたします。
抵抗測定用銅圧着端子治具の接合部について断面作製を実施し、作製した断面に
ケミカルエッチングを施し、エッチング前後で金属組織を観察。
その結果、検出元素が、P(リン), Ag(銀), Cu(銅)であることから、銀入りの
りん銅ロウ付け材であると推察します。
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SEMの観察条件による見え方の違い
SEM観察は、試料表面に照射した電子が試料の極表層で散乱することで
発生する二次電子や反射電子を検出器で捉え、像としてモニターに
映し出しています。
電子を捉える検出器には種類があり、それぞれの特長を生かした像が
得られ、加速電圧を変えることで見え方も変わります。
当資料では、各種条件下で撮影したSEM像をご紹介。
ぜひ、ご一読ください。
【掲載内容】
■反射電子像
・高加速電圧による反射電子像(AsB検出器)
・低加速電圧による反射電子像(EsB検出器)
■二次電子像
・加速電圧による見え方の違い
・検出器の位置による見え方の違い
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EDX分析時の加速電圧の違いによる変化
EDX分析を行う際には元素の検出感度を上げる為に高い加速電圧で分析を
行っている方も多いのではないでしょうか?
しかし目的によっては必ずしも高加速電圧での分析が良いとは限りません。
白色LEDは青色LEDに黄色の蛍光体(粉体)を組み合わせて白色光を発生
させており、今回、この蛍光体について加速電圧を変え面分析を行うと、
どのような違いがあるのか確認しました。
ぜひ、ご一読ください。
【掲載内容】
■テスト試料(LED蛍光体)
■加速電圧の違いによる面分析像
■モンテカルロシミュレーションによる電子線散乱領域からの考察
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似て非なる物の解析基本手法
解析手法の基本的で応用範囲が広い光学顕微鏡観察からSEM観察、
EDX元素分析までの流れをご紹介致します。
光学顕微鏡による観察は基本的な観察手法の一つであり、大まかな
形状観察等を素早く行えます。また、特長は色情報が得られる事で、
腐食等の変食を伴う異常の観察に活躍。
当資料では、この他にも「SEMによる観察」や「EDXによる元素分析」を
写真やグラフを用いて詳しく解説しております。
ぜひ、ご一読ください。
【掲載内容】
■光学顕微鏡による観察
■SEMによる観察
■EDXによる元素分析
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【資料】EPMA分析例
EPMAは、EDXと比較すると検出分解能が優れています。
EDXでは元素の検出位置が近く、ピーク分離が困難な場合であっても、
EPMAであればピーク分離が可能な場合があります。
当資料では、22Tiと56Baのピーク分離についてご紹介。
積層セラミックコンデンサの分析例や、チタン酸バリウム(BaTiO3)の
X線スペクトルを掲載しています。
【掲載内容】
■22Tiと56Baのピーク分離
・分析例 積層セラミックコンデンサ
・チタン酸バリウム(BaTiO3)のX線スペクトル
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FE-SEM観察(Alワイヤボンディング部結晶粒観察)
ZEISS製の「FE-SEM ULTRA55」は、GEMINIカラムを搭載しており、
極低加速電圧で高分解能観察が可能な装置です。
検出器も複数搭載されており、さまざまなサンプルの観察が可能。
2種類の反射電⼦検出器による組成情報の把握ができ、低加速電圧でも
⾼分解能なEDX分析ができます。
【特長】
■⾼輝度電⼦銃による緻密なSEM画像
■極低加速電圧による極表⾯分析
■表⾯情報に敏感なインレンズSE検出器を装備
■2種類の反射電⼦検出器による組成情報の把握
■低加速電圧でも⾼分解能なEDX分析
■無蒸着による観察
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表面分析ガイド
当社は、様々な表面分析手法を用いて、異物、変色、汚染などのお困り
ごとの解決に向けてお役立て致します。
微小領域からバルク試料まで幅広い分析が可能な「EDX」、電子線を照射し
オージェ電子を検出する「AES」、絶縁物の分析や化学結合状態の分析が
可能な「XPS」など、様々な表面分析を行っております。
ご用命の際は、お気軽にお問い合わせください。
【分析手法】
■EDX(EDS):エネルギー分散型X線分析
■AES:オージェ電子分光分析
■XPS(ESCA):X線光電子分光分析
■TOF-SIMS:飛行時間型二次イオン質量分析
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【TOF-SIMSの事例】Liの分析
TOF-SIMSとSEM-EDXでLiの分析を比較した事例をご紹介します。
汚染や異物の分析には、SEM-EDXが利用されていますが、
windowless EDXを除く一般的なEDXではLiの検出は困難です。
一方、TOF-SIMSはLiを感度よく検出することができます。
ご用命の際はお気軽にお問い合わせください。
【概要】
■銅板の染みの分析
■SEM-EDX分析→Li検出困難
■TOF-SIMS分析→Li検出可能
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【資料】光学顕微鏡とSEMの使い分け
試料の観察には光学顕微鏡とSEM(走査電子顕微鏡)がよく用いられますが、
それぞれ特長があるので目的に応じた装置を選択する事が大切です。
当資料では、光学顕微鏡とSEMを同じサンプルで比較し一般的に言われている
メリット、デメリットをご紹介。
ぜひ、ご一読ください。
【掲載内容】
■光学顕微鏡の特長
・メリット/デメリット
・こんな観察にお勧め
■SEM(走査電子顕微鏡)の特長
・メリット/デメリット
・こんな観察にお勧め
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エネルギー分散X線分光法(EDS)
『エネルギー分散X線分光法(EDSまたはEDX)』は、電子顕微鏡(SEMやTEM)に
取り付けられた検出器で電子線照射により発生する特性X線を検出し、
試料や異物の元素情報を得る手法です。
物質に電子線を照射することにより発生する特性X線が検出器に入射すると、
特性X線のエネルギーに相当する数の電子-正孔対が生成。
この数(電流)を測定することで特性X線のエネルギーを知ることができ、
エネルギーは元素により異なるため、物質の元素情報を調べることが可能です。
【EDSによる分析(一部)】
■金属間化合物の定性分析(点分析)
・測定されたスペクトルの特性X線がどの元素の特性X線エネルギーに
対応するかを調べることで、元素の種類を調べることができる
■金属間化合物の半定量分析
・各特性X線の強度(カウント数)を調べることで、含有元素の
濃度を算出することができる
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【EDSによる分析事例】Cuパッドの接合界面
Cuパッドの接合界面におけるEDSによる分析事例をご紹介いたします。
金属間化合物の定性分析(点分析)と半定量分析では、各特性X線の強度
(カウント数)を調べることで含有元素の濃度を算出。金属間化合物等は
算出された濃度比により、形成された化合物を推定することが可能です。
また線分析では、SEM画像で指定した線状の各元素の濃度分布をプロファイル
することができるため、分析箇所の元素濃度変化を確認できます。
【EDSによる分析の特長】
■金属間化合物の定性分析(点分析)と半定量分析
・各特性X線の強度(カウント数)を調べることで含有元素の濃度を算出
・金属間化合物等は算出された濃度比により、形成された化合物を推定
■線分析
・SEM画像で指定した線状の各元素の濃度分布をプロファイルできる
・分析箇所の元素濃度変化を確認することが可能
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
取扱会社 SEM-EDX分析時の加速電圧の違いによる検出感度
【解析・信頼性評価事業】 ■電子部品各種データ収集から故障解析までの解析・評価 ■研究開発・製造における原材料評価および特性評価 【検査装置開発事業】 ■太陽光パネル検査・測定器の開発・販売 【電子機器修理事業】 ■産業用機器およびパソコンの修理 【ウェハー加工事業】 ■ウェハー加工サービスおよび販売
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